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一般ファン特集

NFLのプロリーグ構想は、フラッグを五輪の先へ運べるか

AFFLの挑戦は足踏みが続く。五輪を前に参入したNFLは、リーグを定着させられるか。

読了目安:2分

アメリカには、アメフトから派生した競技を興行にしてきた長い歴史があります。フラッグフットボールでもAFFLが賞金大会を開きましたが、リーグ開幕の計画は延期を重ねました。LA28を前にNFLも男女のプロリーグづくりに乗り出した今、問われるのは話題性を継続する試合に変えられるかです。

確認範囲:この記事は2026年10月14日時点の主催者発表と公開報道を基に作成しました。関係者への独自取材や未公開の契約・運営資料の確認は行っていません。公開情報には不足や誤りがあり得るほか、リーグの計画も変更される可能性があります。新たな事実が確認できれば記事を更新します。

アメフトから派生した競技を興行にしてきた国

米国の「プロのフットボール」はNFLだけではありません。アメフトから派生したさまざまな競技が団体をつくり、試合を興行にしてきた歴史があります。

屋内で行うアリーナ・フットボールには長い歴史があります。[1] 7人制で防具なしのタックルを認めるA7FLも、2026年の公式戦結果を公開しています。[2] 女性選手によるランジェリー・フットボール・リーグは、露出の多いユニフォームでも話題になり、後にLegends Football Leagueと改称。その系譜にあるX Leagueは現在も公式サイトを運営しています(ただし、掲載された2026年の日程どおりに試合が行われたかは確認できていません)。[3][4] 過去には、観客が攻撃プレーを選ぶFan Controlled Footballというリーグもありました。[5]

フラッグを興行にする試みは、五輪を前に新段階へ

フラッグフットボールでも、まず試合を見てもらい、事業に育てようとする動きがありました。American Flag Football League(AFFL)は2018年に賞金大会を開催。Darrell “Housh” Doucette選手らのFighting Cancerが決勝に勝ち、100万ドルを獲得しました。[6]

AFFLは2022年、男子のリーグを2023年春に始めると発表。5チームで10週間のシーズンを戦い、選手には週1000ドルを支払う計画でした。[7] これはフラッグの五輪採用が決まる前の構想です。しかし予定どおりには開幕せず、2024年の開幕予定も2025年へ延期。その後は2026年を目指すとの報道もありました。[8][9] 公開情報からは、その後のリーグ戦開催を確認できていません。理由や団体の現在の状態も、断定できる材料がありません。

2023年にフラッグフットボールがロサンゼルス五輪の追加競技に決まると、事業化をめぐる動きは新たな段階に入りました。[10] NFLは2026年3月、TMRW Sportsと男女のプロリーグを開発すると発表。NFLの32クラブによる共同投資事業体は最大3200万ドルの投資を承認し、LA28より前の開幕を目指しています。[11] 10月にはロンドンで初の選手選考会を開き、男女57人が参加しました。[12] 一方、2026年10月14日時点でチーム数、シーズン日程、選手の契約条件は公表されていません。

五輪の追い風を、続くビジネスにできるか

AFFLのリーグ構想が延期を重ねた理由は、公開情報からは分かりません。だからこそ、NFLの計画も発表だけで成功を約束するものとは言えないでしょう。試合を定期的に組み、会場、配信・放送、スポンサー、選手の待遇を支える収入を得る。スポーツ興行として成り立たせること自体が難題です。

観戦の見せ方にも課題があります。AFFL創設者は2017年の取材で、タックルのような激しい接触がない点を弱みと見た投資家がいたと話しています。[13] ただし、見栄えがしないと決まったわけではありません。同じ記事では、顔の見える選手や映像技術をフラッグの強みにできるとも論じています。速い展開やフラッグプルの駆け引きを、現地でも画面越しでもどう伝えるかが問われます。

五輪の追い風も期限つきです。フラッグの実施が決まっているのはLA28で、その後の大会での採用は保証されていません。しかも、LA28ではラクロス、スカッシュ、クリケット、野球・ソフトボールも追加競技に選ばれています。[10] 大会をきっかけに新たなファンや競技者を増やす機会は、フラッグだけのものではありません。

一方、米国では2025-26年度の高校女子フラッグ参加者が10万人を超え、NAIAは2027年春に初の女子全国選手権を予定しています。[14][15] プレーする人が増えることと、観戦にお金を払う人が増えることは別ですが、選手や地元チームを継続して追う土台にはなり得ます。

資金力があり、スポーツを見せるノウハウも持つNFLが、フラッグフットボールを国際展開の重要な柱としているのも心強いところです。プロリーグ構想だけでなく、各国で子どもたちが参加できるプログラムも広げています。[16][11]

それでも、フラッグが五輪後も観客を集める事業になるかは、これからです。NFLの構想はチームと試合日程が具体化するか。AFFLの計画には新たな動きがあるか。放送・配信やスポンサーがつき、次のシーズンも続くか。そこに注目したいところです。